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コホモロジーの研究方法 [コホモロジー]

コホモロジーは、代数幾何、複素多様体論、多変数函数論、超函数論、代数解析 等の現代数学を

研究する上で、必須のツールとなっていますね。

そこで、コホモロジーについての効率的な研究方法を考えてみました。

 今は、下記のような素晴らしい参考書があるので、それらを有効に使って、大学1、2年生や

数学科以外の人たちが、スムーズに習得できるような方法で、上記の各分野の研究に役立つ程度

の力を付けられるようになれれば、というのが目標です。

 1)単体複体と図形のホモロジー論の習得が前提となる

   コホモロジーは、ホモロジーの双対的概念として登場したので、歴史的順序としても

   ホモロジーの習得が先ではないかと思います。 従って、まずはホモロジーを学習し

   た後、コホモロジーの学習を行うのが順序かと思います。

   下記の本は、高校程度の予備知識で、理解できる様に易しく説明してあるので、初学者

   が、最初に読むのに最適と思います。

   参考書: (岩波全書) 田村一郎著

トポロジー (岩波全書 276)

トポロジー (岩波全書 276)

  • 作者: 田村 一郎
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1972/01
  • メディア: -

 2)コホモロジー論の学習

   下記の参考書は、高校生や社会人を対象にした公開講座をもとにしてあり、ホモロジー、

   コホモロジーを視覚的に易しく説明してあるので、初めてコホモロジーを学習するには

   最適かと思います。 第1章については、ホモロジー論を学習する前に最初に読むと

   良いでしょう。 なお、後半は、現代数学の予備知識が必要となるので、完璧な理解は

   各章末の参考書等を勉強しないと難しいかもしれません。 しかし、完全な理解が得られ

   なくとも、読み進めることができるのが、本書の長所です。

   数学の各分野におけるコホモロジーの構成方法をいろいろ説明してあるので、各分野

   に引き込まれて行くのを感じることができると思います。 

   コホモロジー環、ド・ラームコホモロジー、層係数コホモロジー、エタール・コホモロジー、

   モチーフ、D-加群のコホモロジー等など盛りだくさんです。

   参考書: コホモロジー 日本評論社 安藤哲也編

コホモロジー

コホモロジー

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日本評論社
  • 発売日: 2002/07
  • メディア: 単行本

 3)コホモロジー論の全般的理解

   上記のとおり、コホモロジーの構成方法はいろいろあるので、コホモロジーの一般論と

   して、最後に大所高所から理解するのに最適なのが、下記の参考書です。

   この本は、ある程度コホモロジー論を分かった人が、理解を深めるために読むのに

   適していると思います。 初学者がいきなり読めば、撃沈されてしまうかもしれません。

   参考書: コホモロジーのこころ 岩波書店 加藤五郎著

コホモロジーのこころ

コホモロジーのこころ

  • 作者: 加藤 五郎
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2003/03
  • メディア: 単行本


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