IUT理論 [数論]
ようやく、この本が到着したので、読んでいます。
IUTの本論文がなかなか、出版されなかったのは、
地動説がなかなかみとめられなかった時代と共通するような
いわれのない迫害のようなものもあったようですが、
それほどすごい発見ということも言えるのではないかと
思うしだいです。
大変、読みやすく書かれているので、楽しみながら読んで
います。
本格的に勉強するには、
・遠アーベル幾何学
・ホッジーアラケロフ理論
・タイヒミュラー理論
等が予備知識として必要とされるようですね。
この本では、最初の遠アーベル幾何の基礎について
群論について、少しだけ詳しい説明があります。
他の理論については、自分で勉強する必要が
ありそうです。
一通り読み終わりました。
概要については、一般向けに丁寧な解説で、分かり易かった
と思います。
しかし、詳細な(技術的な)ことはやはり、膨大な参考文献を
読みこまないとわかりませんね。
タイヒミュラー空間について、ネットで調べて勉強しています。
難しい文献が多いですが、中には学生向けの講義録等の
比較的分かりやすい文献があるので助かります。
いろんな文献を読むことで、多面的な理解がえられるので、
良いですね。
インターネット接続環境があれば、無料でいろんな文献が
見られるので、良い時代になったものだと思います。
リーマン予想は解決するのか? [数論]
現代数学の最難問の一つとされるリーマン予想ですが、基礎から最新の情報まで大変分かり
やすく書かれてあり、数論の最先端の様子が概観できて素晴らしいとおもいました。
最近は、フェルマーの最終定理や、佐藤・テイト予想の解決にも貢献した「非可換類体論」
の発展に目覚しいものがあり、ゼータ函数に現れる素数の不思議さやスキーム論等への影響等
が詳しく書かれています。
今後の課題として、「類体論」「非可換類体論」「非可換幾何」「ガロア表現」「岩澤理論」等の
山脈が見えてきました。
また、グロタンディークが「代数幾何原論」:EGAでスキーム論を創始した目的や経緯が詳しく
書かれているので、興味のある人には参考になるかと思います。